施術家に必要な3つの素養
「治療」って、病気や怪我などを治すって意味ですけど、なかなか不思議な言葉ですよね。
ちなみに僕ら一般のセラピストは法律の関係で「治療」って言葉は使えないんです。
かわりに「施術」「整体」といった表現をします。
つまり僕ら施術家は不調を「治し」ているわけではないんです。
あなたは、「施術」または「整体」って、何をすることだと思いますか?
今日は、それについて話をしたいと思います。
腿裏の痛みがなくなった!
でも、肉離れは治ってない…
これは僕がみている競技選手に実際起こった話です。
カウンセリングの時にその選手が僕に伝えてきたのが「肉離れ」。肉離れの中でよく発症しやすい部位である腿裏を受傷していました。
松葉杖はついてませんでしたが、歩くだけでも痛みが出る状況でした。
実際に触ってみると、受傷部位は弾力性がなく、かなり柔らかくなっていました。うつ伏せで脚を上げてもらっても収縮が入らず、左右差がかなり出ていました。
そんな状態で、もしあなたが施術家なら、どんなことをするでしょうか?
少し考えてみてください。
・とりあえずアイシングして安静にさせますか?
・テーピングをして筋力補強をしますか?
・受傷部位のせいで起きている代償箇所を整えますか?
・あるいは、高額な治療機材があるから、音波や電気を当てますか?
さて、どうでしょう?
ちなみに、今挙げたこれらのことは「スポーツトレーナー」が学ぶようなことなので、もしかしたら、似たようなことをあなたも考えたかも知れません。
ですが、、、これらは対処療法としての「処置」なので、施術や整体とは、一線を画していると思っています。
実際、これらの方法で痛み自体は一切減りません。
でも、「施術」を受けると、痛みがなくなることがあります。
それはなぜかと言うと、、、
『受傷部位に負担を掛けない身体の状態にリプログラミング、つまり今までとは違う身体の使い方に切り替えているんです。』
そもそも特定の使い方によって腿裏に負担が掛かっていたわけなので、負担が掛からない使い方というのもあります。
なので、施術後に歩いたり、片足ジャンプをしても痛みが出なくなったとしても、肉離れという現象は治っていません。僕たちは「治療家」ではないからです。
あなたの周りで「治すことができます」と言っている人がいたら、
その人は嘘をついています。笑
もしこのことを理解出来たらあとは簡単です。
不調が出にくい身体の使い方をひたすら続けていけば良いんです。
でも、
骨格の歪み・内臓の疲労や下垂・筋疲労や癒着
などのせいで、思ったように身体を動かせない。
自分じゃどうしようもできない…
そんな時に僕たちの「整体」が役に立つんです。
たまに、整体を受ければ、「身体の歪みがなくなる」「肩こりや腰痛が治る」といった勘違いされている方がいらっしゃいます。
ですが、そんなことはありません。
人によっては必要な歪みもあります。
その歪みも整えてしまうことで不調が起きることもあります。
そして治してはいないので、同じ生活習慣を続けていれば肩こり腰痛は復活します。
だからこそ、僕たち施術家は
1️⃣本来あるべき「身体の使い方」を知る。
2️⃣現状とその使い方の差分を見極める。
3️⃣不調が出ない鍛え方(リプログラム)を知る。
施術家、ないしは整体師と名乗るのであれば、これらをすべてクリアにしてこそ、本物の施術家だと僕は思っています。
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